スタジアム概要
スタジアム名称 | 御崎公園球技場 |
ネーミングライツ | ノエビアスタジアム神戸 |
ホームチーム | ヴィッセル神戸 |
竣工 | 2001年10月(1次整備,2002W杯開催時) 2003年春グランドオープン(2次整備) |
収容人数 | 28,425人 |
所有 | 神戸市 |
運営管理 | 楽天ヴィッセル神戸 |
設計者 | 大林組・神戸製鋼所JV |
施工者 | 大林組・神戸製鋼所JV |
建設費 | 約230億円 |
スタジアムアクセス
スタジアムへのアクセスは下記のとおり。
御崎公園駅から徒歩
ノエビアスタジアム神戸は「御崎公園駅」から徒歩約5分と、アクセスは非常に便利です。
試合終了後は混雑するので、帰りの時間に要注意です。
以前に観戦したときは、改札内への入場制限があり、1本乗り遅れたことがあります。
御崎公園駅の「地下鉄海岸線」の車両は比較的小さく、ホームも狭いので一気に多くの人が入れません。
観客の多い試合は確実に混雑するので、電車に乗り遅れたくないかたは試合終了前にスタジアムを出るのがよいでしょう。
地下鉄和田岬駅から徒歩
三ノ宮方面からアクセスの場合は、"御崎公園駅"1つ手前の「和田岬駅」で降りるのも良いでしょう。
ただし帰りは御崎公園駅から乗車するひとが多く、和田岬駅では満員で乗れない場合があります。
試合終了後は和田岬駅ではなく御崎公園駅を利用するのがよいですね。
JR兵庫駅から徒歩
試合終了後の地下鉄海岸線は混雑するので、「兵庫駅」まで歩くのもおすすめです。
GoogleMapでは遠回りのルートが表示されていますが、徒歩20分以内で到着できます。
JR兵庫駅からタクシー
JR兵庫駅からタクシーを利用する場合は、所要時間は約9分、運賃は約1,140円が目安となります。
車でアクセス(駐車場)
車でアクセスする場合は、スタジアム隣接の駐車場(700台)があります。(※イベント開催時:2,000円)
Jリーグの試合開催時は、事前に予約が必要な場合があるので、公式サイトで確認しましょう。
スタジアムの駐車場は料金が高く、当日利用できない可能性もあります。
下記のサイト「ノエビアスタジアム神戸」と検索して駐車場を予約すると安心です。
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座席の紹介
以下では、わたしが実際に現地で観戦した座席を紹介。
ヴィッセルシート
ヴィッセルシートは、ピッチの見え方はメインSS指定席と同等ですが、メインSSよりもスタンド中央から試合を観ることができます。
臨場感が抜群に良くて素晴らしい座席ですが、チケット価格が高いのがネックですね。
ヴィッセルシートもメインSS指定席も前の方の座席になるほど、逆サイドのプレーが見えづらくなるのは同じです。
普段はメインSS指定席でガマンしておき、ここぞというときにヴィッセルシートにするのが良さそうですね。
観戦に行ったときは、ベンチのようすや選手入退場なども含めてすごく楽しめました。
ヴィッセルシートのデメリット
- チケット価格が高め
ヴィッセルシートのメリット
- 臨場感がありピッチ全体が見やすい
- 入場時に選手を正面から見られる
- ベンチの選手や監督の様子も近くで見られる
- 日かげで観戦できる
過去の観戦記
メインSS指定
メインSS指定席はヴィッセルシートと同様に、選手のプレーを間近で観ることができます。
ビッグスタンドのビッグS指定席とピッチの見えかたは同じですが、ベンチの選手や監督を間近で見られるのがメリットといえますね。
試合だけ楽しめればよい方は、バックスタンドのビッグSS指定席の方がおすすめです。
メインSS席のデメリット
- バックスタンドよりチケット価格が高め
メインSS席のメリット
- ピッチ(フィールド)に近く臨場感のある試合を楽しめる
- 入場時に選手を前から見られる
- ベンチの選手や監督の様子も近くで見られる
- 日かげで観戦できる
過去の観戦記
メイン上段指定
メイン上段指定席は、メインスタンドの上部にあるエリアの座席です。
上図は、メイン上段指定席の最後部の座席からの眺めです。
一番後ろの座席はどのように見えるのだろう…と試してみた座席ですが、正直なところピッチが遠いので当時の価格(5,000円)を考えるともったいない座席だったと感じました。
やはりノエビアスタジアム神戸はできる限りピッチに近い座席がよいですね。
メイン上段のデメリット
- ピッチ(フィールド)が遠く臨場感に劣る
メイン上段のメリット
- ピッチ全体が見やすい
- 日かげで観戦できる
過去の観戦記
ビッグA指定
ピッチ全体が見やすく臨場感もあるため、全座席の中でコスパの高い座席です。
ただヴィッセル神戸のチケット価格水準は高く、同じ関西の「パナソニックスタジアム吹田」のカテゴリー1や「サンガスタジアム by KYOCERA」のメインS指定席といったグレードの高い座席よりも高価格帯となっています。
ビッグスタンド北側は逆光で日にあたる座席があります。
日ざしに当たりたくない場合は、南側の座席を選ぶとよいでしょう。
ビッグA指定のデメリット
- 日ざしが逆光になる座席がある(暑さ・まぶしさ・日焼け)
ビッグA指定のメリット
- ピッチ全体が見やすく臨場感あるバランスの良い座席
- 比較的チケット価格が安い
ビッグ上段指定
2018年までバックスタンドには自由席がありましたが、現在は全て指定席となりました。
他のスタジアムと比較するとチケット価格は高めですが、「ノエビアスタジアム神戸」のなかでは安価で人気のある座席です。
座席エリアは広いので、早めにチケットを購入して前方中央の座席を確保できれば良いですね。
ビッグ上段指定席の中央最前列の座席を取ることができれば、ビッグSS指定席とほぼ変わらない見えかたで観戦することができます。
ビッグ上段のデメリット
- ピッチ(フィールド)が遠く臨場感に劣る
ビッグ上段のメリット
- ピッチ(フィールド)全体が見やすい
- 比較的チケット価格が安い
- 日かげで観戦できる
過去の観戦記
スタジアムの特徴と歴史
神戸市立中央球技場(1970年~)
現在のノエビアスタジアム神戸は、1970年春に神戸市立中央球技場としてオープンしました。
当時バックスタンドは立見席でゴール裏は芝生席でしたが、メインスタンドには立派なスタンドが設けられ、収容人数は22,100人だったようです。
神戸ウイングスタジアム(2001年10月~)
2002年日韓ワールドカップ開催に合わせて改築が決定し、1999年10月に着工。
2001年10月に竣工をむかえ、42,000人収容の国際規格のスタジアムに生まれ変わりました。
現在のノエビアスタジアム神戸には面影もありませんが、スタジアムから観客席がはみ出している姿が印象的です。
近年ではロシアワールドカップで使用されたエカテリンブルクのセントラルスタジアムの仮設席が話題になりましたが、日本でもこのような仮設席があったことがすごく新鮮に感じます。
神戸ウイングスタジアム(2003年~)
日韓ワールドカップ終了後の2002年7月より第二次整備工事に着手し、南北スタンドの仮設席が撤去されました。
開閉式アルミ屋根が増築され、スタジアム内にはパノラマレストランやスポーツジム施設が整備されました。
- 開閉式屋根を有する全天候型のスタジアムへ
- 井水熱を利用した座席空調を完備
- GOALシステムによる天然芝の育成
- ピッチ全面を移す天井フォーメーションカメラの導入
- アフタースポーツケア施設を併設
- 研修施設を併設
- 多目的芝生広場を整備
- ピッチと同レベルのパノラマレストランを併設
ホームズスタジアム神戸(2007年3月~)
2007年3月1日から神戸ウイングスタジアムの名称が「ホームズスタジアム神戸」に変更されました。
ノエビアスタジアム神戸(2013年3月~)
2013年3月1日から株式会社ノエビアがネーミングライツを取得し、スタジアム名称は「ノエビアスタジアム神戸」となりました。
2018年シーズンよりヴィッセル神戸は新時代へ
2018年4月1日から10年間、楽天ヴィッセル神戸(株)がノエビアスタジアム神戸の運営管理事業者となることが決定し、「新スタジアム構想」が発表されました。
コンセプトは『スポーツ興行からエンターテイメント興行へ』『スタジアムからスポーツパークへ』『今までの日本に無かった新しいスタジアムの創出へ』『日本初のハイブリッド芝ピッチで、ヴィッセル神戸が勝てるスタジアムへ』2018年から下記のように様々な改革・試みが為され、2020年には遂に初タイトルを獲得しました。
- 南スタンドのサポーターズシート拡張
- 新席種:ボックス8
- 新席種:プレミアム4
- 新席種:ピッチサイド4
- その他座席も席種が変わり、全体的に価格上昇
- ハイブリッド芝の導入
- アンドレス・イニエスタを筆頭に海外スター選手を獲得
- ホームゲーム開催時の完全キャッシュレス化
- QRチケットによる電子ゲートの導入
- 2019シーズン天皇杯優勝
- 2020年ゼロックススーパーカップ優勝
- 2023年にクラブ史上初のJ1リーグ優勝
ホームサポーターズシートの拡張
南スタンドの座席を拡張したことは、「ヴィッセル神戸が勝てるスタジアム」になるために大きな影響を与えるものだと思います。
これまではアウェイ側の北スタンドと同様に座席がピッチから高いところに位置していました。
よりピッチに近い位置に座席が設置されることで、選手にとっては以前よりもヴィッセル神戸サポーターの応援の圧が感じられることになったことでしょう。
ヴィッセル神戸の選手にとってはプレーの後押しとなり、アウェイチームの選手にとっては威圧感がある、ホームスタジアムのメリットを活かすことができるようになりました。
しかし座席の拡張によって、南スタンド下にあったパノラマレストランの機能が失われてしまいました。
パノラマレストランとは、南スタンド座席下の壁がガラス張りとなっていることで、レストランの食事を楽しみながら選手と同じレベルでピッチを観ることができる場所です。
他のスタジアムにはないノエビアスタジアム特有の場所でもあったので少し残念ではありますね。
ホームとアウェイを南北で反対にし、北スタンドを拡張すればパノラマレストランも残すことができたのではないかと思うところですが。
海外スター選手の獲得
スタジアムの整備だけではなく、楽天の三木谷社長は海外のスター選手を次々と獲得するようになりました。
2017年には、すでに元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキが入団していましたね。
2018年にはFCバルセロナを退団したスペインの至宝アンドレス・イニエスタを獲得し、2019年には同じく元スペイン代表の歴代得点王ダビド・ビジャや現役ベルギー代表のトーマス・フェルマーレンを獲得。
さらには海外選手だけでなく、元日本代表の酒井高徳や山口蛍、西大伍など日本人の実力者も獲得し、1~2年でヴィッセル神戸はスター軍団へと変貌しました。
初めはチームとして上手く機能せずに苦しい状況が続いていましたが、2019シーズン後半よりチームがフィットし始め、2019天皇杯優勝、2020ゼロックススーパーカップでは2019年度J1リーグ覇者である横浜Fマリノスを破り優勝と、一気に強豪チームへと変わりつつあります。
2023年には、アンドレス・イニエスタが退団したものの、大迫勇也や武藤嘉紀など元日本代表を中心としたハイプレス・ハードワーク型の戦術に転換し、見事クラブ史上初のJ1リーグ優勝を達成しました。
IT化の推進・チケット価格の高騰
- 2020年に「スマートスタジアム構想」が掲げられ、IT技術を活用した取り組みが推進されています。
- ヴィッセル神戸ホームゲーム開催時のスタジアムでの買い物は現金払いが不可となり、完全キャッシュレスとなりました。2020年時点で利用できる決済方法は「楽天ペイ」「楽天Edy」「クレジットカード」「デビットカード」のみとなります。楽天がオーナーなので仕方がありませんが、アプリ決済や電子マネーについては楽天以外にも利用できるものが増えると良いと思いますね。
- QRチケットをタッチして入場する電子ゲートが導入されました。Jリーグ各試合でQRチケットが導入されていますが、チームによってはスタジアムに行ってから紙のチケットに発券する必要がありました。電子ゲートにより自分でQRをタッチすれば入場できるようになりました。ただ実際に利用してみたところ、QRをタッチすれば駅の改札のように自動でゲートが開くのかと思いきや、ゲートは自分で押して通過するターンスタイル式の電子ゲートでした…。
ヴィッセル神戸・ノエビアスタジアム神戸は様々な取り組みを進めているところですが、観戦者にとって一番残念なのはチケットの価格が高騰してしまったことかもしれません。
スター選手を多く獲得する以上、クラブ運営資金は多くかかりますし、需要があるので適正水準といえるとは思いますが、昔からヴィッセル神戸を応援してきた人にとってはインパクトは大きいのではないかと想像されます。
雨天時も安心の開閉式屋根
ノエビアスタジアム神戸は開閉式屋根のため、雨天時でも屋根を閉じれば安心して観戦できます。
しかし屋根を閉じると通風性が失われるため、雨天時でも屋根は空いている場合もあります。
ただ屋根が開かれていても、座席上には屋根があるため、多くの座席は雨に降られずに観戦できるでしょう。
【参考】
- NOEVIR STADIUM KOBE|公式HP
- ヴィッセル神戸|公式HP
- 大林組|公式HP